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14) Increase in Asset-Backed Securities Signifies Robust Recovery for Timeshare Market  (2010. 3. 2.)
13) Timeshare Industry Proves Resilient (2009. 10. 6.)
12) Hotels Sound the Alarm on Time Shares (2009. 7. 8.)
11) Marriott, Starwood stop big Hawaii projects (2008. 11. 21.)
10) Hawaii Timeshare Occupancy, Employment Stays Strong | ARDA Reports (2008. 8. 25.)
9) U.S. Timeshare Industry Sales Total $10.6 Billion in 2007, According to Ernst & Young Study  (2008. 7. 2.)
8) New U.S. Timeshare Sales Top $10 Billion in 2006, According to Ernst & Young Study  (2007. 6. 11.)
7) $62 Billion in Timeshare Consumer and Business Spending Added to U.S. Economy in 2005, According to AIF Study by PricewaterhouseCoopers  (2007. 3. 27.)
6) One-sixth of Affluent Households Indicate They May Consider Purchasing at a Fractional Ownership Resort within the Next Five Years (2006. 12. 8.)
5) Timeshare Industry Continues Strong Growth with 2005 Sales of 8.6 Billion, According to Ernst & Young Study (2006. 9. 25.)
4) Industry Fact Sheet
3) 2003 Hawaii Timeshare Industry Overview and Economic Impact Analysis (2005. 6. 26.)
2) After the Storms: Timeshare Industry Remains Strong in Orlando (2004. 11. 30.)
1) Your Own Slice of Paradise (July/August, 2004)



14) Increase in Asset-Backed Securities Signifies Robust Recovery for Timeshare Market
2010年3月2日のAMERICAN RESORT DEVELOPMENT ASSOCIATION (ARDA)に掲載されていたレポートです。
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最近のStandard & Poor's社の分析によると,不況にもかかわらず,タイムシェア資産担保証券(ABS)は,投資家需要や回復力のある信頼性能の新たな段階を示す数少ない資産区分の1つであることがわかります。また,Fitch Ratings社によると,2007年8月以降,ABS不履行の総額における前年比改善が,昨年の同時期と比べて,初めて減少したことがわかりました。

2009年の(タイムシェアに基づく)ABS発行額は10億ドルを超えました(その3分の2以上は第4四半期中のものです)。タイムシェア資産の証券化は過去の初期レベルの何倍もの信用増強をもたらすことを考えれば,先に示された分析内容は信頼できるでしょう。その結果,マリオット,ウィンダム,ダイヤモンドリゾート,ブルーグリーン,スターウッドなどの開発業者は,2009年に新たにABSを発行して,資本市場で販売を行いました。

「これは,私たちの市場が弾力性に富み,(市場の)回復が始まったことを示す新たな指標です。2008年9月以降のABS不履行の増加は,特に他のABS区分と比べると緩やかで,これは,最悪の状況を脱したことを示す事前のサインであると考えています。」と,米国リゾート開発協会(ARDA)社長兼最高経営責任者のHoward Nusbaum氏は語っています。

信用増強,超過担保保証,準備金,超過スプレッド,トリガー(価格)によって,タイムシェアの資産区分が景気低迷を比較的よく乗り切ることができた理由の一部を説明することができます。これまでStandard & Poor's社は,2000年以降に発行されたタイムシェアABSに対してのみ格下げを行っていません。

「私たちは,不況の中でこれまでのところ,タイムシェアABS取引における信用増強は,経済情勢悪化の影響を打ち消すの十分であると考えています。この回復傾向が景気低迷よりも長続きするならば,ABSの新規発行も増加し続けるでしょう。また,不況前にはABSの資本市場に参入していた小規模の開発者にとっても,再びその発行が可能になるかもしれません。」と,Standard & Poor's社チーフエコノミストのDavid Wyss氏は語っています。

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13) Timeshare Industry Proves Resilient
2009年10月6日のAMERICAN RESORT DEVELOPMENT ASSOCIATION (ARDA)に掲載されていたレポートです。
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厳しい金融市場や高い失業率にもかかわらず,米国のタイムシェア産業は,ずっと回復力を示しています。

総売上には,消費者支出の低迷という全国的な傾向が反映されていますが,客室稼働率や製品支持率はそれぞれ80%,86%となっており(Smith Travel Researchによるとホテルの客室稼働率は60.4%です),タイムシェアオーナーは,あらかじめ費用が支払われているタイムシェアバケーションを楽しんでいるようです。

「景気の低迷は,特に観光産業に打撃を与えました。しかしながら,タイムシェア部門は,“プリペイド”ということもあり,そのような状況を乗り切る態勢が整っています。タイムシェアオーナーがバケーションを取り,客室稼働率も好調を維持しているというのは朗報と言えます。タイムシェア産業における新たな効率性の重視やビジネスモデルの改善と相まって,私たちは,現在の景気低迷を通り過ぎて,顧客の期待に応えられる状態になれるでしょう。」と,米国リゾート開発協会(ARDA)社長兼最高経営責任者のHoward Nusbaum氏は語っています。

2009年第2四半期での調査によると,9割のオーナーが,(第1四半期を0.2%上回る金額の)月々の支払いを続けていました。また,Volume Per Guest(VPG)が2,043ドル(前四半期より2%の増加)を示し,販売効率も改善しました。

さらに,(ホームリゾートをそれ以外のリゾートと交換できる)交換オプションの利用も好調で,オーナーがタイムシェアを楽しんでいることがわかります。

いくつかの大手タイムシェア開発業者もNusbaum氏の見解に賛同しています。

「販売はずっと堅調で,この夏は記録的な状況でした。景気の低迷というだけで,我が社はやるべきことを中止することはありません。私たちは,毎年戻って来られる家族にすばらしいバケーションを提供するために,どのように行程や製品を改善すればよいのかをさらに詳しく検討してきました。」(ホリデイインクラブバケーションズ社長兼最高経営責任者,Don Harrill氏)

「我が社はディズニーのバケーションオーナーシップに自信をもっています。事実,私たちはオーランド以外にもリゾートを拡大しており,まずカリフォルニアに最新のリゾートがオープンし,また現在ハワイでも開発が進んでいます。」(ディズニーバケーションクラブ社長,James M. Lewis氏)

「(タイムシェアはなくてはならないものではないという)製品の任意性を考えれば,決算レートは予想以上によいものでした。これは,長期的な視点に立てば消費者動向は上向くという私たちの考えを支持しています。」(スターウッドバケーションオーナーシップ最高経営責任者,Sergio Rivera氏)

これは,ダイヤモンドリゾーツインターナショナル最高財務責任者,David Palmer氏にとっても何ら驚くことではないようです。「我が社の今年の決算レートは昨年と一致しており,私たちのタイムシェアは好調を維持しています。さらに,多様なキャッシュフロービジネスモデルにより,資本市場への依存を大幅に減少させることができました。」

ほとんどの開発業者が,売り上げの減少の原因の1つとして,健全なキャッシュフローを維持するために,金融市場の厳しい状況が続く間,意図的に販売を遅らせた点を挙げています。また,タイムシェア業界では,在庫が減少するまで新規建設を制限するだろうという予想が広がっています。

「消費者心理の改善や資本市場の回復により促進される容量(供給)の増加が,吸収(需要)を加速させるでしょう。とりわけ人口動態は私たちに味方しています。団塊の世代やそれ以降の世代はタイムシェアの購入を望んでいます。タイムシェアは,彼らに,よりすばらしいバケーションや価値ある提案をもたらすでしょう。タイムシェア産業は,高品質のバケーションに対する(増加している)消費者需要を満たすために用意されたものなのです。」と,Nusbaum氏は語っています。

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12) Hotels Sound the Alarm on Time Shares
2009年7月8日のTHE WALL STREET JOURNALに掲載されていたニュースです。
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ホテル産業は,この1年,ビジネス旅行やレジャー旅行の急激な落ち込みにより,浮き足立っていました。現在では,以前利益を生み出していたタイムシェアから手を引く動きが見られます。

タイムシェアローンの投資家はより高い金利を要求する一方,購入者は減少し,タイムシェアリセールが価格や新規購入の需要に対して下向きの圧力を加えているため,ウィンダムワールドワイド,マリオットインターナショナル,スターウッドホテルズアンドリゾーツなど大手タイムシェア開発業者は,タイムシェア事業を縮小しています。

多くのタイムシェア企業は不況に陥り,新しいリゾート建設への出費を節減し,従業員を半分まで削減し,融資を受ける資格のあるわずかな購入者に対してより厳しい基準を課しています。タイムシェアは,不動産を分割所有する形態のコンドミニアムやバケーションヴィラであり,オーナーは,それを毎年一定期間利用することができます。

タイムシェア事業を縮小することで,再建される大手業者もあるでしょう。世界中に150のリゾートと83万人のタイムシェアオーナーを抱えているウィンダムは,今年タイムシェア事業を40%削減して,年間売上高12億ドルの達成を見込んでいます。これはウィンダム全体として大きな縮小です。なぜなら,昨年,タイムシェア部門はウィンダムの収入の53%,すなわち支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益の42%をもたらしているからです。

Joe Greff氏(J.P. Morgan Securitiesのアナリスト)は次のように語っています。「ウィンダムをはじめとする企業が実施してきた縮小の目的は,融資と購入者の不足を反映して,タイムシェア部門を“多くの中小企業”へと再編することでした。企業は,(販売するのに長い時間がかかる在庫を建設するのに多額の資金を投入する)タイムシェア事業が資本使用の妨げとなることを望んでいないのです。」

先月末,Consolidated Resorts Inc.が破産保護の申請を表明した際,ラスベガスのタイムシェア開発業者にとって問題が頂点に達しました。Consolidated Resorts Inc.が顧客に融資を行うために使用した融資限度は,今秋に支払期限がやって来ます。そして,貸し手は期限の延長を拒否しました(関係筋)。Goldman Sachs Group Inc.の投資信託会社の経営者は,(Tahiti Villageと呼ばれるラスベガスストリップの近くで1,245ユニットの建設を行っている)Consolidated Resorts Inc.への3億7,200万ドルの投資を破棄する決断をしました。

大手ホテル企業はまだ危機に瀕してはいませんが,タイムシェア事業の低迷は,何年もの間,利益の妨げとなるでしょう(アナリスト)。

タイムシェアの問題は,商業用不動産の残余分の減少や土地需要の減少・資金調達の消滅に起因しています。しかし,タイムシェアの場合,問題はさらに深刻かもしれません。「タイムシェアは,世の中で最も任意性の高いものです(タイムシェアは,なくてはならないものではない)。」と,John Bella氏(Fitch Ratingsのアナリスト)は語っています。

その一方で,新規タイムシェアの販売は,(経済危機により,オーナーによっては,購入時の借入金や管理費の支払いが重荷となり,タイムシェアを売り払うため)リセール物件が増加して低迷しています。Carrie Stinchcomb氏(オーランドにあるタイムシェア仲介業者の販売員)によると,彼女のオフィスでは,リセール物件が昨年より30%増加したものの,購入者が少ないため,販売はほぼ半減したそうです。

Fitch Ratingsによると,第1四半期において,タイムシェアローンによる証券の不履行は,前年の3%から5%に上昇したそうです。26のタイムシェアリゾートを運営しているスターウッドは,昨年末時点でタイムシェアローンにおける債務不履行は平均7.9%であったと報告しています。Bella氏は,債務不履行は失業率とともに上昇し続けると予想しています。「おそらく誰もが,タイムシェアの支払いの前に,クレジットカードや自動車のローンを支払うでしょう。」と,彼は語っています。

その結果,タイムシェアローンの投資家はより高い金利を要求し,大手開発業者が以前,購入に対して融資することで得ていた利益を(開発業者から)絞り取るようになりました。「私たちは,実際,人々に私たちの融資を受けることを奨励していました。なぜなら,私たちは,(タイムシェアを)販売し,再販売し,利益を得ることができたからです。」と,Carl Berquist氏(マリオットの最高財務責任者)が5月のある会議で語っていました。現在では,マリオットはできるだけ多くの現金購入者を集めようとしています。

Steve Holmes氏(ウィンダムの会長兼最高経営責任者)は,証券化市場はいずれタイムシェア取引を少し緩和させると予想しています。ウィンダムは,5月,2億2500万ドルのローンをシンジケートローンとしました。その金利は,2年前に集めたときよりも約2%高い9.8%です。また現在,ウィンダムは,ローンを売って証券化する際に,担保付き貸し付けの50〜60%(好景気の時期の85%とは対照的に)を得ます。「今では,1年半前や2年前に存在した流動性資産に見返りを求めていません。しかし,時間が経つにつれて,妥協点が見いだされるのではないかと思います。」と,Holmes氏はインタビューで語っています。

小規模なタイムシェア企業の中には,最近,大手企業よりも流動性資産が厳しい状況に陥っているところもあります。小さな企業は,大企業のもっている分散型のキャッシュフローを欠いています。したがって,建設やタイムシェアローンの販売に資金を投入するために,ますます建設融資や融資限度に依存しなければなりません。

今年これまでに,破産保護の申請を表明したタイムシェア開発業者はConsolidated Resorts Inc.だけです。しかし,他の小さな業者も,資金調達に取り組まなければならなくなりました。月曜日には,50のタイムシェアリゾートを所有するBluegreen Corp.が,合計2億8,000万ドルにのぼる債務や融資限度の支払期限を1〜3年間延長するよう交渉したと報告しています。昨秋,ローンの証券化が無理だとわかり,Bluegreen Corp.は,(従業員の半数を削減したり,開発費を削減したり,貸し手と支払期限の延期を交渉するなど)事業の縮小を開始しました。

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11) Marriott, Starwood stop big Hawaii projects
2008年11月21日のPacific Business Newsに,ハワイのタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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マリオットは,14億ドルのカウアイラグーンズリゾートプロジェクトを中断しました。これは,ハワイで最大規模の建設計画の1つであり,国家経済の低迷によって中断されました。

SVO社は,3億400万ドルのマウイタイムシェアプロジェクトを延期しました。また,カウアイ島における1,010エーカーの面積に及ぶKukuiulaプロジェクトも規模が縮小され,ホノルルでの新たな高層コンドミニアムの建設も数週間前に大幅に縮小されました。

ハワイで最大規模の民間建設事業の中止や延期により,第3四半期には,建築許可が下りている事業の(金額にして)36%が減少するものと思われます。

先週マリオットは請負業者に,(カウアイマリオットリゾートアンドビーチクラブに隣接して行われている)520エーカーのカウアイラグーンズプロジェクトでの約400ユニットの建設すべてを中止する(ただし,基礎工事は継続されます)ことを通知しました。

不透明な経済情勢により計画の見直しをせざるを得なくなったと,Ed Kinney氏(業務部門およびオーランドに本社のあるマリオットバケーションクラブインターナショナル,リッツカールトンクラブのブランド普及促進部門の副社長)は語っています。

カパルア(マウイ)でのリッツカールトンプロジェクトとは異なり,マリオットはカウアイラグーンズプロジェクトに対して内部融資を行っています。

リーマンブラザーズが破産を宣言し,3億7000万ドルの建築ローンの手形の譲渡に失敗した後,マリオット,Maui Land & Pineapple,Exclusive Resortsの共同事業であるマウイリッツカールトンプロジェクトは資金調達の問題に直面しました。

共同事業は,ゼネコン業者Nordic-PCL Construction Co.(建築費の一部を負担しています)とともに,リーマンから予定されていた融資の補填を行っています。

マリオットは,カウアイラグーンズプロジェクトにおいて多数のブランドを所有しており,リッツカールトンレジデンス(14),リッツカールトンレジデンスタウンホーム(46),リッツカールトンクラブフラクショナルオーナーシップ(72),グランドレジデンスバイマリオット(78),マリオットバケーションクラブヴィラ(200),注文住宅用地(50)などの開発が計画されていました。

オーシャンフロントの(2,519〜3,499平方フィートの2ベッドルーム,3ベッドルーム,4ベッドルームからなる)リッツカールトンレジデンス(14)の販売開始価格は450万ドルです。2ベッドルーム,3ベッドルームからなる高級コンドミニアム,グランドレジデンス(78)の販売開始価格は170万ドルです。

Kinney氏は,プロジェクトの総評価額(以前の評価では,14億ドルと見積もられました)を明らかにしませんでした。

PBNの調査によると,リゾート建設の第1期工期分の評価額は約7900万ドルで,(第1期の)建設は2010年1月に完了する予定でした。

グランドレジデンスバイマリオットの26ユニットが入るビルディングは12月18日までにオープンする予定です。また,これ以外に2棟のビルディングの骨組みが完成する予定ですが,残りは保留状態です。

Kinney氏によると,マリオット(2007年7月に,カウアイラグーンズ開発のパートナーであるKevin Showeを買収しました)はプロジェクトを継続するものの,建設再開の予定は立っていないそうです。リッツカールトンレジデンスおよびリッツカールトンクラブの販売は,2009年4月に開始する予定でしたが,秋に延期されました。

「私たちはこれらのプロジェクトにおけるさまざまなブランドを再評価しているところです。経済情勢が改善に向かい,販売を続けることができれば,私たちはスケジュールを再検討するつもりです。」とKinney氏は語っています。

David Matheson氏(SVO社の広報担当副社長)によると,スターウッドにとってカアナパリリゾートで3番目のタイムシェアの販売は,2009年半ばに開始するはずでしたが,経済状況により2010年前半に延期されました。

390ユニットからなるウェスティンナネアオーシャンリゾートヴィラの基礎工事はすでに始まっていましたが,ビルの建設は無期限に延期されました(David Matheson氏)。PBNリサーチによれば,そのプロジェクトにおけるビル建設の評価額は3億450万ドルであり,建設は2012年3月に終了する予定でした。

現在スターウッドは,自己資金によって,26.7エーカーの面積に及ぶこのプロジェクトを進めようとしています(David Matheson氏)。

ウェスティンカアナパリオーシャンリゾートヴィラノース(同社にとってマウイでの2番目のタイムシェアリゾート)は今年すでにオープンしています。

スターウッドホテルズアンドリゾーツワールドワイド社は,先月の第3四半期報告で,タイムシェア販売の29.5%の減少には,全体的な(タイムシェア)需要の低迷に加え,一部,ウェスティンカアナパリオーシャンリゾートヴィラノースの完売が影響していると説明しています。

「ハワイでの全体的な販売ペースは,世界的経済の情勢によって,かなり遅くなっています。我が社は,状況が改善するまで,新規プロジェクトへの資本投資を調整する決定を下しました。」とMatheson氏は語っています。

8月にKukuiulaは,カウアイ島のコロア郊外における1,500軒の高級バケーションホームの開発の一環として,1億ドルのクラブハウス,スパ,Tom Weiskopf設計のゴルフ場を起工しました。Kukuiulaプロジェクトは,ハワイで進行中の最大規模の住宅プロジェクトです。

しかし,そのプロジェクトも大幅に規模が縮小され,先月(Kukuiulaの)経営管理側は,管理部,営業部,企画部において20〜24人の従業員を解雇すると発表しました。

当初,クラブハウスや他のアメニティの建設は,2010年後半には完了する予定でした。

Kukuiulaプロジェクトは,ホノルルに本社のあるA&B Propertiesとスコッツデール(アリゾナ州)に本社のあるDMB Associates, Inc.との合弁事業(会社)です。同事業は,これまで,米国本土での主なプロジェクトの竣工日を見直さなければならなくなり,経済不況により従業員を解雇してきました。

これについて,Kukuiula Development Co.社長,Richard Holtzman氏にコメントを求めましたが,それに対する返答はありませんでした。

またこの経済不況により,ワイキキのホテルでは,大規模な改修を延期せざるを得なくなりました。

先月,アウトリガーエンタープライズは,カラカウア通りとルワーズ通りの角で行われていたオハナアイランダー(285室)の改築工事(この工事には4,000万ドルが投入され,高級なブティックホテルに改装される予定でした)を中止しました。アウトリガーによると,中止の理由は現金を保有しておくためであり,経済情勢が改善するまで,部屋を未完成のままにしておくそうです。

ホノルルでは,カピオラニ通りにモアナビスタコンドミニアムが建設中ですが,数週間前に,労働者の半分にあたる53人の職人が解雇され,建設は遅れています。

建物の骨組みの建設は継続されているものの,内装工事の完了は延期されました。

「私たちは,市況を検討して,1ヶ月くらいで新しいマーケティング計画を打ち出すつもりです。」と,モアナパシフィックタワーを建設したKC Rainbow Developmentの事業本部長,Allen Leong氏は語っています。

このプロジェクトは,好調だったホノルルコンドミニアム建設の1つで,最後の高層建築の1つでしたが,その販売ペースは遅くなっています。販売開始価格は480,000ドル(1ベッドルームユニット)で,現在360ユニットのうち160ユニットが販売されました。

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10) Hawaii Timeshare Occupancy, Employment Stays Strong | ARDA Reports
2008年8月25日のhospitality NETに,ハワイのタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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ハワイのタイムシェア産業から収集されたデータにおける高い客室稼働率,雇用成長,資本支出の増加を見ると,バケーションオーナーシップの魅力は,今後もハワイ州の観光経済にとって強固な要素であることがわかります。ARDAハワイ支部は,タイムシェア事業者から提供された2008年第2四半期中の客室稼働率を発表しました。それによれば,ハワイ州全体のタイムシェアの稼働率は,ホテルの稼働率を約20%上回っていました。この比較を行う際には,増加する旅行費用や弱体化する国家経済によって観光客が減少し始めた4月以降ずっとハワイの接客業が直面している下降傾向を考慮せずにはいられません。

「これらの数値は,観光産業が下降線をたどっている最中でさえ,タイムシェアがハワイ経済にとって信頼できる収入源として卓越し,ハワイの人々に仕事を供給し続けていることを示しています。オーナーシップはロイヤルティーの最高の現れです。タイムシェアオーナーは,事前に宿泊費用を支払っているため,ハワイで計画的なバケーション期間を使用しています。滞在費が前払いであるため,オーナーにとって,今日の高い航空券の費用を補い,ハワイ旅行の支障となる他の経済的な問題を乗り越えることは比較的容易です。」と,ARDAハワイ支部長のMitch Imanaka氏は語っています。

タイムシェア事業者から報告されたハワイ州全体の9月の予約状況を見ると,ハワイのタイムシェアは,2008年第3四半期においても高い客室稼働率を維持し続けるでしょう。またARDAは,個別調査“ハワイにおけるタイムシェア産業の状況分析”の結果を発表しました。この調査は,ARDAが,2007年におけるタイムシェアのハワイへの効果を評価するために,Hospitality Advisors, LLCに委託して実施されました。ハワイの全タイムシェアユニットの86.4%を網羅しているこの調査結果には,ハワイ州の経済にとってのタイムシェア産業の価値が示されています。2007年の州全体でのタイムシェアの平均客室稼働率は(ホテルの75.3%より約13%高い)88.2%でした。

「年間を通じた高い客室稼働率により,実質的に雇用の季節変動が除去され,それは労働力にとって大きな利益をもたらします。」とImanaka氏は語っています。調査では,昨年の(タイムシェアにおける)雇用が顕著に拡大したことが示されています。2007年末の時点で,州全体で4,500人以上が雇用されました。これは,回答した事業者において,仕事が前年比で28%増加したことを示しています。昨年の従業員給与は,手当や税を除いて,合計1億7900万ドル以上になりました。

調査では,さらにタイムシェア開発がハワイの建設産業や貿易産業にとって重要であることが示されています。2007年は投資家からホテル開発の賛同が得られない時期でしたが,タイムシェアの建設・改修プロジェクトは2億300万ドルの資本支出を生み出しました。今年,その数値は50%以上増加し,3億1400万ドルがタイムシェア関連のプロジェクトに費やされるでしょう。その結果,この2年間で,資本支出は合計5億1700万ドル以上になるでしょう。その他の主な調査結果は,以下の通りです。

・ハワイには7,690のタイムシェアユニットがあり,さらに消費者需要に応じて5,300の新しいユニットの建設計画が進行中です。なお,タイムシェアは,ハワイ州の全宿泊施設の約10%を占めています。

・昨年,タイムシェアのゲストの34.2%がハワイ州を初めて訪問したという事実から,タイムシェアは,もっと多くの(ハワイを訪れたことのない)人に対してハワイをアピールしようと努めているハワイ州の一助となっています。

・タイムシェアオーナーは,2007年のハワイ州の税収において4,140万ドル(そのうち,60%は固定資産税)を生み出しました。

・タイムシェアオーナーは,合計2億8100万ドル(ハワイ州での1週あたりの平均は1,006ドル)の年間管理費を支払いました。

・ハワイの住民も,ハワイでのタイムシェアバケーションの恩恵を享受しています。2007年時点で,6,952人の住民がハワイにタイムシェアユニットを所有しています。

「この調査から,タイムシェア産業が観光産業や(ハワイ州の)経済の健全性にどれくらい重要な役割を果たしてきたのかがわかります。タイムシェアは,仕事を生み出し,経済成長を促進させています。この2点は,ハワイにおいてかつてないほど重要な意味をもっています。」とImanaka氏は語っています。

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9) U.S. Timeshare Industry Sales Total $10.6 Billion in 2007, According to Ernst & Young Study
2008年7月2日のhospitality NETに,米国のタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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Ernst & Young社によって行われた米国のバケーションオーナーシップ産業に関する調査によると,2007年のタイムシェア販売は,2006年に比べて6%上昇し,106億ドルに達しました。全米の628のタイムシェアリゾートを対象に行われたこの調査によると,販売額は2003年から66%上昇し,平均的なリゾートの規模は32%増加しています。

2008年1月1日時点で,米国では,1,641のバケーションオーナーシップリゾートが運営されており,所有されている週は約650万週,オーナーの数は470万世帯に増加しました。

「今日の経済におけるタイムシェア産業の継続的な成長は,高い消費者満足度と需要の表れです。(システムの)柔軟性とゆったりとした宿泊施設を備えたバケーションオーナーシップは,米国の家族にとって好ましい旅行の選択肢であり続けるでしょう。」と,ARDA社長兼最高経営責任者のHoward Nusbaum氏は語っています。

米国のタイムシェアユニットの数は,2008年1月1日時点で180,158ユニット(2007年に新たに建設された8,000ユニットを含む)でした。調査の対象となったリゾートは,2008年に,新たに約8,000ユニットを建設し,さらなる成長を見込んでいます。

2007年における米国のタイムシェアリゾートの客室稼働率は平均80%以上(約70%がオーナーあるいは交換利用のゲスト,10%以上がレンタル利用者あるいは販売促進における利用者)でした。

フロリダ州,カリフォルニア州,サウスカロライナ州には,全米のタイムシェアリゾートの39%に相当する最多のリゾートがあります。フロリダ州は,(米国で)最多のリゾート数(全米の23%)と最高の販売額で,全米をリードし続けています。リゾート数では,フロリダ州の後に,カリフォルニア州(9%),サウスカロライナ州(7%)が続いています。そして,残りの州を地域ごとに分類すると,山岳地域(18%),北東部(11%),太平洋地域(9%),中南部(9%),中西部および南大西洋地域(8%)となっています。

リゾートの立地条件を最もよく表す言葉として,ビーチリゾート(24%)が第1位に挙げられ,その次がカントリー・レイクリゾート(16%)となっています。また,現地やその近郊で最も頻繁に利用可能なアメニティとしてゴルフ(8%)が挙げられています。その他のバケーション体験としては,国立・州立公園,スパリゾート,史跡などが挙げられています。

2ベッドルーム(61%)は最も一般的なサイズのユニットであり,1ベッドルーム(24%),3ベッドルーム以上(9%),ステューディオ(7%)と続いています。タイムシェア1週間の平均価格は19,216ドルでした。

回答したリゾートの96%は,主要なリゾート交換会社(RCI,インターバルインターナショナル)の1つあるいは両方と提携しており,13%が交換会社のプログラムに加え,独自の交換プログラムをもっていました。

リゾートは,タイムシェアの購入方法に洗練を加えてきました。多くのリゾートでは,年間1週に対してポイントを付与し,オーナーがバケーションをカスタマイズできるよう,柔軟なシステムが採用されています。ポイントを所有しているオーナーは,週を変換して1年に何度も旅行したり,別のサイズのユニットや他の場所に滞在するというように週を拡張することができます。

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8) New U.S. Timeshare Sales Top $10 Billion in 2006, According to Ernst & Young Study
2007年6月11日のAMERICAN RESORT DEVELOPMENT ASSOCIATION (ARDA)に,米国のタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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(財)ARDAインターナショナル協会(AIF)は,Ernst & Young社によって行われた米国のバケーションオーナーシップ産業に関する調査に基づき,タイムシェア販売は2006年の1年間で16%上昇し,2005年の86億ドルを上回る100億ドルに達したことを報告しました。全米の625のタイムシェアリゾートを対象に行われたこの調査によると,5年間にわたる頑健な成長が示されており,販売額は81%上昇し,平均的なリゾートの規模は32%増加しています。

2007年1月1日時点で,米国では,1,615のバケーションオーナーシップリゾートが運営されており,合計440万世帯のオーナー(2005年:410万世帯,2004年:387万世帯,2003年:340万世帯,2002年:300万世帯)がいます。

「タイムシェア部門の安定した目覚ましい成長は,高い消費者満足度と需要の表れであり,バケーションオーナーシップは急速に,好ましい旅行の選択肢になっていることを示しています。」と,ARDA社長兼最高経営責任者のHoward Nusbaum氏は語っています。

米国のタイムシェアユニットの数は,2007年1月1日時点で176,232ユニット(2006年に新たに建設された14,000ユニットを含む)でした。調査の対象となったリゾートは,将来,新たなリゾート建設を継続し,さらなる成長を見込んでいます(ユニット数は,20007年には約11,000ユニット,2008年には47,000ユニット以上増加すると予想されています)。

2006年における米国のタイムシェアリゾートの客室稼働率は平均80.9%(67%がオーナーあるいは交換利用のゲスト,13%強がレンタル利用者あるいは販売促進における利用者)でした。それに対し,ホテルの場合は63.4%でした。

フロリダ州は,(米国で)最多のリゾート数(全米の23%)と最高の販売額で,全米をリードし続けています。リゾート数では,フロリダ州の後に,カリフォルニア州(8%),サウスカロライナ州(7%)が続いています。そして,残りの州を地域ごとに分類すると,山岳地域(17%),北東部(11%),太平洋地域(9%),中南部(9%),中西部および南大西洋地域(8%)となっています。

リゾートの立地条件を最もよく表す言葉として,ビーチリゾート(23.9%)が第1位に挙げられ,その次がカントリー・レイクリゾート(15.4%)となっています。また,現地やその近郊で最も頻繁に利用可能なアメニティとしてゴルフ(9.7%)が挙げられています。

2ベッドルーム(63%)は最も一般的なサイズのユニットであり,1ベッドルーム(22%),3ベッドルーム以上(9%),ステューディオ(6%未満)と続いています。2006年におけるタイムシェア1週間あるいはそれと等価なポイントの平均価格は18,502ドルでした。

バケーション交換は,タイムシェアの最も好評な特徴の1つであり,回答したすべてのリゾートは,いくつかの交換プログラムと提携していました。96%のリゾートが,主要なリゾート交換会社(RCI,インターバルインターナショナル)の1つあるいは両方と提携しており,24%が独自の交換プログラムをもっていました(独自のプログラムをもつリゾートはたいていリゾート交換会社のプログラムとも提携していました)。

リゾートは,タイムシェアの購入方法に洗練を加えてきました。51%のリゾートが従来のような週の販売を提供しているのに対し,49%がポイントベースの販売を行っています。また,31%が隔年の販売を提供しています。さらに柔軟性をもたせるために,多くのリゾートが独自のプログラムを提供しています。28%のリゾートが,固定週から浮動週への変更を許可しています。53%が,週からポイントに基づく等価なものへの変換を提供しています。46%がアップグレードプログラムを提供しています。71%が体験プログラムを提供しています。

調査方法
この調査結果は,米国の既存のタイムシェアリゾート(1,615リゾートが確認されています)の39%にあたる625のリゾートを対象としたアンケート調査の回答に基づいています。これら625のリゾートのうち,551リゾートは,5つ以上のリゾートからなるファミリーリゾートに属しています。一方,74リゾートは5未満のリゾートからなるファミリーリゾートに属していますが,そのうち68リゾートは単一地区での開発業者でした。回答率39%は,この種の工業統計において,現在の典型的な回答率を十分上回っています。タイムシェアリゾートのリストはAIFとMobius Vendor Partnersによって提供されたもので,現在も保存されています。

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7) $62 Billion in Timeshare Consumer and Business Spending Added to U.S. Economy in 2005, According to AIF Study by PricewaterhouseCoopers
2007年3月27日のhospitality NETに,米国のタイムシェア産業の経済効果に関する調査結果が掲載されています。
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(財)ARDAインターナショナル協会(AIF)の依頼によりPricewaterhouseCoopersが実施した調査によれば,米国のタイムシェア産業は2005年に,消費者支出および事業支出において,国家経済に約620億ドルの貢献をしたことになります。今週オーランドで米国リゾート開発協会(ARDA)の年次総会が開催されており,この調査結果は,その期間中の今日発表されました。調査は,タイムシェアの開発者や所有者が米国経済に及ぼす影響を定量的に分析するために行われました。

米国タイムシェア産業による2005年の直接効果,間接効果および財政的効果は,合計すると約920億ドルとなりました。この内訳は,消費者支出・事業支出620億ドル,565,300件のフルタイム・パートタイムでの給与・賃金215億ドル,税収85億ドルです。米国には1,600以上のタイムシェアリゾートがあり,410万世帯のオーナーがいます。

タイムシェアは,主要な経済部門において,3年間で平均24%の有意な成長を遂げました。2002年以来,タイムシェア産業の生産高は,それに付随した生産高118億ドルを含めて23.7%増加しました。タイムシェアの雇用は,58,200件の新しい仕事によって11.5%増加しました。給与・賃金および関連収入は,副収入42億ドルを含めて24.4%増加しました。財政的効果は,税収17億ドルを含めて24.8%増加しました。

「タイムシェア産業がリゾート周辺の地域社会や国にもたらす経済的利益は,全体的にすでに明らかですが,この調査により,タイムシェアの発展,および重要で,安定した,成長を続ける経済の触媒としての私たちの位置づけが再確認されました。」と,ARDAチェアマン兼スターウッドホテルズアンドリゾーツワールドワイド社Global Development Group会長のRaymond L. "Rip" Gellein, Jr.氏は語っています。

「タイムシェアリゾートは,周辺の地域社会に恩恵をもたらします。閑散期や経済が流動的な時期でさえも,毎年旅行客が訪れます。地域社会は安定を求めており,タイムシェアオーナーは,リゾートエリアが保護され,いつまでも利用できることを望んでいます。」と,ARDAの社長兼最高経営責任者のHoward C. Nusbaum氏は語っています。

2005年,タイムシェアオーナーは約570万のタイムシェアバケーションを取りました。1回の旅行で平均1,768ドル,合計で100億ドルが費やされたことになります。そして,タイムシェア滞在者の支出の90%が,リゾート外の地元ビジネスの中で生じました。タイムシェアバケーション中のオーナーやゲストの支出は,小売り店,アトラクションおよび他の地元ビジネスなどにおいて,約99,700の仕事および給与・賃金30億ドルを支えることとなりました。

「タイムシェアリゾートは,バケーション先での仕事や税収の重要な基盤をもたらし,地域経済における長期パートナーとなります。」と,PricewaterhouseCoopersのScott Berman氏は語っています。

・2005年,タイムシェアリゾート,その会社およびリゾート交換会社における被雇用者は133,400人(米国の博物館における2003年の被雇用者は約79,300人)でした。
・2005年,タイムシェアオーナーやゲストは,新規タイムシェアの購入,管理費,その他タイムシェアバケーション中での購入に約226億ドルを支出しました。これとは対照的に,旅行者は,2003年に,体育館,フィットネスセンター,アイススケート場,テニスクラブ,スイミングプールのようなスポーツ施設で約168億ドルを費やしました。
・2005年,タイムシェアオーナーやゲストは,米国のタイムシェアの購入や維持あるいはバケーションそのものに対して,映画ファンが映画チケットに費やす金額の2倍以上を支出しました。

タイムシェアリゾート,企業オフィス,コールセンターおよび現地のセールスオフィスでは,約133,400人が雇用され(2002年では111,000人),被雇用者の給与・賃金および関連収入は45億ドルとなり(2002年では30億ドル),直接効果はかなりのものでした。タイムシェア産業が,販売に合わせて,既存のリゾートを拡張したり新規リゾートを建設したことで生じたリゾート建設の直接効果は,約20,800の仕事(2002年では14,800),給与・賃金および関連収入9億6,000万ドル(2002年では6億4,000万ドル)を支えることとなりました。

連邦,州および地方レベルでのタイムシェアの財政的効果は,毎年85億ドルになります。パートタイム居住者であるオーナーは,毎年約4億ドルの固定資産税によって地方の自治体や施設を支えています。利用者は,宿泊に際し,約8,000万ドルの税を支払いました。タイムシェア会社の企業オフィスやセールス施設,サポート施設は,約2,000万ドルの固定資産税を支払いました。タイムシェア事業者は,従業員に約9億7,000万ドルの給与を支払い,従業員は個人所得税を支払いました。さらに70億ドルが,タイムシェア産業に支援された他の活動によって生み出されます。

調査方法
この調査結果は,(全国的に,391のタイムシェアリゾート,約50,700のタイムシェアユニット,約52億ドルのタイムシェア販売をカバーする)米国の56のタイムシェア事業者からの回答に基づいています。サンプルサイズは,米国の既存のタイムシェアユニット数の24%を代表しています。また,結果は,ほぼ4,000人の米国のタイムシェアオーナーからの回答に基づいています。この全国的調査に加えて,PwCは,フロリダ州,カリフォルニア州,アリゾナ州,ハワイ州,ネバダ州,サウスカロライナ州,テネシー州において,それぞれ独自の調査を行いました。

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6) One-sixth of Affluent Households Indicate They May Consider Purchasing at a Fractional Ownership Resort within the Next Five Years
2006年12月8日のhospitality NETに,フラクショナルオーナーシップの認識度調査の結果が掲載されています。
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リッツカールトンクラブ,インターバルインターナショナルおよびスターウッドバケーションオーナーシップ社に代わりPricewaterhouseCoopersが行ったフラクショナルオーナーシップに関する認識度調査によると,広範なバケーションホーム部門の中で現在成長過程にあるフラクショナルオーナーシップは,米国において“認識”という初期基盤を固めました。その調査では,米国の裕福な世帯のほぼ半分(41%)がフラクショナルオーナーシップを耳にしたことがあり,また6分の1が5年以内に購入を考える可能性があると報告されています。

「バケーションホーム市場の発展に伴い,フラクショナルオーナーシップは確かに人気が上昇しています。しかしながら,まだ多くの人は,フラクショナルオーナーシップが提供する需要重視の機会というライフスタイル属性に馴染みがありません。」と,Scott D. Berman氏(Hospitality & Leisure Practice, PricewaterhouseCoopers)は語っています。

潜在的なフラクショナルオーナーシップ購入者にとって,他のタイプのリゾート不動産よりもフラクショナルオーナーシップの購入を考える最も重要な要因として,高度に望ましい場所へのアクセス,居住の特徴,および(到着前段階での準備,メンテナンス責任からの解放のような)フラクショナルオーナーシップ生活での全面的な容易さなどが挙げられています。さらに,購入においてDeed(不動産物件譲渡証書)を保有することも重要な要因でした。

セカンドハウスあるいはフラクショナルオーナーシップの購入において場所を選ぶ場合,広範囲に及ぶ立地場所の特性は,いかなる特有のアクティビティよりも重要となっています。一貫して重要性が高く評価される特性は,自然や風景美(78%),目的地での行動の容易さ(69%),水辺に近接していること(64%),および不動産購入費用(59%)でした。

さらに,潜在的なフラクショナルオーナーシップ購入者の数については,高級ホテル企業によって管理されたリゾートのオーナーシップを購入する人(68%)は,独立したリゾートや小規模のリゾートのオーナーシップを購入する人(32%)の2倍にのぼっていました。

複数のバケーションリゾートへ旅行することは,高額所得者(73%)に広く好まれています。これはフラクショナルオーナーシップモデルに対応しており,オーナーには,ホームリゾートに加えクラブリゾートに滞在する機会が与えられます。同じリゾートでの滞在を好む人はわずか7%であるのに対し,20%の人が新しいリゾートでのバケーション滞在を望んでいます。

また,調査では,高級品市場不動産買購入者の弾力性が示されています。不動産市場における最近の傾向によってセカンドホームの購入に慎重になった人は14%であり,大多数の裕福な世帯が現在の不動産市場傾向にそれほど関心がないことがわかりました。

調査方法
フラクショナルオーナーシップに関する認識度調査は,リッツカールトンクラブ,インターバルインターナショナルおよびスターウッドバケーションオーナーシップ社に代わりPricewaterhouseCoopersによって行われました。オンライン調査はSynovateによって行なわれました。調査の目的は,裕福な世帯を対象にフラクショナルオーナーシップの認識度を測定し,潜在的なフラクショナルオーナーシップ顧客の選好を把握することでした。

Synovateは,Synovateのオンライン消費者オピニオンパネラー(100万世帯以上の米国人世帯から構成されています)から無作為に選ばれた米国の高額所得2,891世帯にオンライン調査を依頼しました。合計897人が調査に回答しました。誤差は,ほとんどの質問において±3〜4%の範囲であり,高級ホテルブランドの企業によって管理されたリゾートのオーナーシップ購入の選好に関する質問では±9%となっており,比較的小さなものでした。

回答者は年収20万ドル以上の個人からなっており,その55%は25万ドルを越える年収を報告しています。経済調査会社のWoods & Pooleによると,2000年の時点で,米国人世帯の2.5%に20万ドル以上の収入がありました。回答者の平均年齢は50歳であり,76.6%が結婚しているかドメスティックパートナーシップ(同棲関係)にありました。

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5) Timeshare Industry Continues Strong Growth with 2005 Sales of 8.6 Billion, According to Ernst & Young Study
2006年9月25日のAMERICAN RESORT DEVELOPMENT ASSOCIATION (ARDA)に,米国のタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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(財)ARDAインターナショナル協会(AIF)は,Ernst & Young社によって行われた米国のバケーションオーナーシップ産業に関する調査に基づき,タイムシェア販売は2005年の1年間で9%上昇し,2004年の78億7,000万ドルを上回る86億ドルに達したことを報告しました。全米の596のタイムシェアリゾートを対象に行われたこの調査によると,新たなオーナーの増加,価格の上昇,国内のホテルを凌ぐ客室稼働率なども示されています。

2006年1月1日時点で,米国では,1,604のバケーションオーナーシップリゾートが運営されており,合計410万世帯のオーナー(2004年:387万世帯,2003年:340万世帯,2002年:300万世帯)がいます。

「タイムシェアは,安定成長に伴い接客業部門をリードし続けています。これは,タイムシェア産業の絶え間ない革新に大きく依存しています。つまり,消費者需要に応じて,バケーションをライフスタイル・ニーズや旅行の夢に合わせてきたのです。バケーションオーナーシップは,他に例のない柔軟性,アメニティ,広い宿泊設備,サービスおよび豪華さなど,旅行者が期待するものをすべて提供します。」と,ARDA社長兼最高経営責任者のHoward Nusbaum氏は語っています。

米国のタイムシェアユニットの数は,2006年1月1日時点で154,439ユニット(2005年に新たに建設された22,424ユニットと2006年に建設される予定の23,578ユニットを含む)でした。2005年における米国のタイムシェアリゾートの客室稼働率は平均82%(ホテルの場合は67%)でした。

フロリダ州には,他の州の3倍のタイムシェアリゾートがあります。全米のリゾートの65.5%(1,051リゾート)を占めるトップ10の州は以下の通りです。

フロリダ州:378(23.6%)
カリフォルニア州:123
サウスカロライナ州:117
ハワイ州:92
コロラド州:77
ネバダ州:60
ノースカロライナ州:55
テキサス州:54
ミズーリ州:49
アリゾナ州:46

2005年におけるタイムシェア1週間あるいはそれと等価なポイントの平均価格は16,278ドル(2004年では15,789ドル)でした。

リゾートの立地条件を最もよく表す言葉についての質問では,回答したリゾートの32%がシーサイド・ビーチロケーション,14%が地方リゾート,10%がゴルフを挙げました。

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4) Industry Fact Sheet
AMERICAN RESORT DEVELOPMENT ASSOCIATION (ARDA)に,米国のタイムシェア産業に関するデータが掲載されています。
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米国のタイムシェア産業の概観(2004年)
・リゾートの数:1,668リゾート(47州)
・リゾートの平均サイズ:94.4ユニット
・2004年の売上高:78.7億ドル
・1週あたりの平均価格:15,789ドル
・タイムシェアを所有する世帯数:390万世帯
・所有されている週:580万週
・リゾートの多い州:
    フロリダ(376,22.7%)
    サウスカロライナ(130,7.8%)
    カリフォルニア(126,7.5%)
    ハワイ(91,5.5%)
    コロラド(90,5.4%)
・リゾートの利用状態:
    オーナー(32.9%)
    交換ゲスト(33.4%)
    賃借(12.3%)
    マーケティング(体験宿泊)ゲスト(6.0%)
    年間利用率(85.6%)
・管理費:
    ステューディオ(242ドル)
    1ベッドルーム(376ドル)
    2ベッドルーム(505ドル)
    3ベッドルーム(670ドル)
    全加重平均(479ドル)

現在のオーナー(2003年)
・世帯主の平均年齢:53歳
・既婚者:84%
・自宅所有者:95%
・平均世帯収入:85,000ドル
・大学に通ったことがある者:46%
・大学院修了者,学位取得者:30%

購入動機(2003年)
・柔軟性(所在地,ユニットサイズ,シーズンなど)
・他のリゾートとの交換
・宿泊施設の品質
・タイムシェア会社への信用

米国人オーナーの満足度(2003年)
・購入に対し「満足」と回答したオーナー:約85%
・(平均)所有週:1.8週

タイムシェアに対する認識(2003年)
タイムシェアを所有していない米国国民の中で,
・タイムシェアの概念を聞いたことがある人:87%
・タイムシェアの概念に対して肯定的あるいは中立的な見解をもっている人:68%

世界と米国のタイムシェア産業の比較(2002年)
・リゾートの数:5,425(世界),1,590(米国)
・リゾートのある国:95ヶ国
・売上高:94億ドル(世界),55億ドル(米国)
・1週あたりの平均価格:10,600ドル(世界),14,500ドル(米国)
・1週あたりの管理費の平均値:325ドル(世界),385ドル(米国)
・タイムシェアオーナーの数:670万人(世界),300万人(米国)
・タイムシェアオーナーの在住国:270ヶ国
・所有されている週:1,070万週(世界),490万週(米国)
・リゾートの平均サイズ:60ユニット(世界),83ユニット(米国)

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3) 2003 Hawaii Timeshare Industry Overview and Economic Impact Analysis
2005年6月26日のThe Garden Islandに,ハワイのタイムシェア産業の現状が掲載されています。
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米国リゾート開発協会(ARDA)の依頼によりSMS Researchが実施した調査をもとに,KPMGとLLPがまとめた“2003年ハワイにおけるタイムシェア産業の概観および経済効果分析”の結果は以下の通りです。

ハワイにおけるバケーションオーナーシップの在庫は劇的に増加しました。1999年以来,ハワイのタイムシェアユニットの在庫は,約1,100ユニットすなわち23%以上増加し,5,666ユニットになりました。

タイムシェアは,ハワイの接客産業の多様化を助長しています。タイムシェアユニットは,ハワイ州にある宿泊施設71,000ユニットの8%(2000年は約6.5%)を占めています。

ハワイの主な4島で,新しいタイムシェアプロジェクトがバランスよく進んでいます。近年,ハワイ州における(タイムシェアの)在庫が増加した結果,新しいリゾートの市場占有率は18%(ホノルルの市郡,ハワイ島で23%,カウアイ島とマウイ島で33%)になりました。

現在2,500以上の新しいユニットが計画されており,今後5〜10年で完成する予定です。

ハワイのタイムシェアは5億ドル産業です。2003年のタイムシェアの販売総額は,平均価格27,200ドルで約18,200週間が売れたとして,5億3,890万ドルと推定されます。

KPMGの調査によると,カリフォルニアのオーナーの割合は減少しましたが,(米国の)他の地域では増加しています。

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2) After the Storms: Timeshare Industry Remains Strong in Orlando
2004年11月30日のhospitality NETに,フロリダを中心としたタイムシェアの現況が掲載されています。
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フロリダを襲った一連のハリケーンの後,オーランドのタイムシェアリゾートの情勢は好調です。リゾートはすぐに回復し,嵐のわずか数日後にビジネスは再開されました。

どのくらいの期間で旅行者がオーランドへ戻ってくるかが,タイムシェア産業の急速な回復の基準でしたが,絶えずタイムシェアオーナーがフロリダ中部を訪れたため,リゾートの稼働率は,2003年の同じ期間の正常なレベル以上に戻りました。この回復力の一因として,タイムシェアオーナーはオーナーシップの費用を前もって支払っているため,そのバケーションを使おうとしたことが考えられます。

「私たちは今年フロリダで前例がない数のハリケーンを経験しました。そのうち3つがフロリダ中部を直撃しました。外観上わずかな被害を受けたリゾートはあったものの,オーランドのすべてのバケーションオーナーシップリゾートで,ビジネスが再開されています。オーランドでは販売も好調で,オーランドはタイムシェアオーナーに最も人気のある旅行先であることに変わりありません。」と,スターウッドバケーションオーナーシップ社の上級副社長兼米国リゾート開発協会(ARDA)フロリダ州委員会委員長のThorp Thomas氏は語っています。

また,一連のハリケーンは,オーランドのサービス産業の他の主要部門に長期的な被害を与えませんでした。ウォルトディズニーワールドやユニバーサルオーランドのようなテーマパークでは,嵐が過ぎ去るたびに,乗り物やアトラクションが完全に操業可能な状態で,営業が開始されました。オーランドはフロリダ州において,タイムシェア販売で,約50%の売り上げを示しています。そして,フロリダは米国国内のタイムシェアセールスの約25%を占め,他の州をはるかに凌いでいます。

サービス産業で世界的に最も急成長している部門のひとつであるタイムシェアは,オーナーに,年に1週間,永代にわたって,完全な家具付きの部屋を利用する権利を与えます。時価で将来のバケーションを購入することができ,年間の所有権について心配をする必要がないため,タイムシェアはますます消費者にとって魅力的なものとなっています。世界的に見ると,タイムシェアの1週分の平均価格は約10,600ドルです(An Inside Look at Vacation Ownership/ARDAより)。

タイムシェアの現状
世界市場
・過去10年間に米国のタイムシェアは2桁の年間成長を遂げました。世界的に見てもバケーションオーナーシップは同様の成功を示しました。
・2000年から2003年にかけて,世界中のタイムシェア販売は40%の成長を遂げました。
・2002年には世界中で約94億ドルの売り上げが記録されました。
・世界中の約700万人の消費者が1,070万週のタイムシェアを所有していることになります。
・世界中のセールスで見た場合,タイムシェアリゾートの主要な場所として,北米,ヨーロッパおよびラテンアメリカがそれぞれ31%,25%および16%を占めています。他のリゾート地としては,アジア,アフリカ,カリブ海地域および太平洋地域などがあります。

フロリダのタイムシェア
・米国では,多くのタイムシェアリゾートがフロリダ(366)にあり,それにカリフォルニア(125),サウスカロライナ(119)が続いています。
・フロリダ中部は,タイムシェア販売において,フロリダ州の約50%を占め,フロリダ州は米国国内のタイムシェア販売の約25%を占めています。
・今年の初めにARDAの研究教育部門であるARDA International Foundation (AIF)が発表した報告によれば,2002年にタイムシェア産業は,フロリダに79億ドルの経済効果をもたらしました。この調査はPricewaterhouseCoopersによって行なわれました。
・AIFの調査報告によると,タイムシェア産業は,フロリダの産業に財政上の貢献を果たしただけでなく,直接的および間接的な経済効果として総額79億ドルを産み出しました。すなわち,フルタイムおよびパートタイムの職の数が99,500,給与,賃金,関連収入が30億ドル,2002年度の税収が11億ドルでした。

明るい未来
・現在,オーナーのタイムシェアへの満足度は,(前例のない)85%となっています。
・今日,消費者にとって時間がますます貴重になるにつれ,バケーションをより自分に合うようにカスタマイズして手配するという新しい旅行の傾向が見られます。
・タイムシェアリングは文字通り旅行者が自分のバケーションを所有する方法です。専門家は,今後タイムシェアは成長し続けるだろうと予測しています。

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1) Your Own Slice of Paradise
2004年の夏に発行されたハワイに関する情報誌 HAWAII MAGAZINE (Vol. 21, No. 4) に,ハワイにおけるタイムシェアの歴史と現状についての解説記事が掲載されています。
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20年前,“タイムシェア”といえば,下品な業界で,それはセイリング,スノーケリングツアー,ディナー,ヘリコプターの遊覧飛行を無料にするからと押しつけがましく寄ってくる販売員のイメージを彷彿させるものでした。客はただ短い説明を聞くだけでよかったのですが,そのタイムシェアは通常,失敗に終わったコンドミニアムプロジェクトを,(われわれが)ハワイを手に入れるための絶好の機会として再編したものでした。

1970年代にワイキキで見られた街角での客引きのような攻撃的な販売方法と違って,今日では,有名ブランドのリゾートが顧客を対象に,押しつけることなくタイムシェアプロジェクトを見てもらうようになっています。このような控えめで否攻撃的な販売方法が功を奏し,最近では,マウイ島にあるタイムシェアのウェスティンカアナパリオーシャンリゾートは第1期工事終了前に(第1期分は)完売状態になりました。

現在ハワイは,米国国内で5番目に多いタイムシェアユニット(4,762ユニット,2003年末)を保有しています。2002年の段階で,ハワイのタイムシェア産業は5億ドルの売り上げを実現し,これは1995年以降5倍に伸びています。

それはどのようにして起こったのか?
ひとことで言えば,大企業の参入が大きな要因です。米国においては現在,ホテル業界の主要ブランドがタイムシェアユニットの70%を管理しています。ハワイでは,マリオットインターナショナル,ヒルトン,スターウッドホテルズアンドリゾーツワールドワイド,アウトリガーエンタープライズが,カウアイ島,マウイ島,ビッグアイランド,オアフ島,そしてモロカイ島へタイムシェア開発に進出しています。もう1つ大きく変わった点は,タイムシェアが,消費者にとって親しみのある新しい呼び名“バケーションオーナーシップ”となったことです。

実際には,“タイムシェア”から“バケーションオーナーシップ”への変化は,20年前マリオットが,この分野に参入する前は大きなギャンブルと考えられていたやり方をとったときから始まりました。マリオットは,幅広い調査を行い,アメリカンリゾートとそれが保有する(ヒルトンヘッドアイランドとサウスカロライナにある)2つの不動産を購入し,マリオットバケーションクラブインターナショナルを設立しました。

マリオットのミッション
Ed Kinney氏(マリオットバケーションクラブインターナショナル広報担当常務取締役)は,過去に人々が“タイムシェア”について否定的な見方をもっていたことを認めています。「オーナーが,タイムシェアを建設した会社の言うがままであるといったような,この業界における欠点が確かに見て取れました。」と彼はフロリダのオーランドにあるオフィスから答えてくれました。

しかしながら,マリオットはミッションとビジョンをもっていました。当時,マリオットの顧客の多くは,一連の展開を大きなホテル事業と捉えていましたが,会社は自らの位置づけを変えて,観光旅行需要を取り込もうと考えていました。すべてのマリオットブランドを管理するJ. W. Marriott Jr.氏(マリオットインターナショナル代表取締役会長)やBill Teiffle氏ら経営幹部は,もしマリオットのクォリティに対する世評を,当時まだ信頼性に欠けると見られていたタイムシェアの分野に利用できれば,マリオットの顧客とともにその需要も拡大するだろうと考えていました。

20年前,タイムシェア業界は限られた資産をもった小さな開発業者で構成されていました。業界にはわずかな基準しかなく,小さな開発業者は大勢のゲストに対する供給源を提供することができませんでした。1度プロジェクトが完成すると,開発業者は去り,維持管理や賃貸などの問題に悩まされてきました。

一方,マリオットには接客業において大きな歴史と経験があり,安定した経営,一貫した基準,高品質の製品とサービスが世に認められていました。

時を経てマリオットの先見性は功を奏しました。バケーションオーナーシップ市場に10年先駆けて進出したことで,これまで売り上げでリードしてきました(マリオットの12億ドルに対して第2位のディズニーは4億ドル)。そしてマリオットはバケーションオーナーシップ業界の王と呼ばれるようになりました。

マリオットはそのブランド名と世評をプロジェクトに利用して,ホテル/リゾートのサービス業界で獲得したバケーションオーナーシップに,同じレベルの品質とサービスを保証しました。その後,他の大手ホテルチェーンもそれに続きました。

有名ブランドのホテルチェーンは,大規模な投資によって,バケーションオーナーシップのユニットをアップグレードしました。そのユニットは,最高料金のプレジデンシャルスィートに値するもので,最高の器具と素材が用いられ,インテリアデザインも細部にまで配慮されており,高級感のある広々とした部屋になっています。

ブランドの購入
最高級のタイムシェアを設立した後,有名ブランドのリゾートは,バケーションにさらに柔軟性を提供するようになりました。買い手はもはやその所有物件に滞在する年ごとに特定の週を購入する必要はありません。買い手は“将来のバケーション”を取得し,ある期間(通常四半期)内に好きな週の滞在日を選んだり,所有ユニットを世界中にある同ブランドのバケーションオーナーシップのヴィラと交換したりすることができます。その上,滞在に使用しなかったポイントを貯めて,それを後にバケーションの滞在に使ったり,クルーズや航空券などその他のオプションに交換することもできます。

主要ブランドはまた,バケーションオーナーシップを,ルームサービス,グルメレストラン,豪華なスパ,ゴルフコース,メイドサービスなどの設備の整ったリゾートへと位置づけました。バケーションオーナーが生涯にわたりそのブランドに愛着のある顧客となってもらえるよう,ホテルは,独占的に利用可能なリゾートクラブの会員資格を用意し,世界中にある各ブランドの所有物件でディスカウントやアップグレードの特典を提供しました。

このように20年の歳月をかけて,設備のほとんど整っていない下品なコンドミニアムプロジェクトにおけるタイムシェアは,高級リゾートにおけるバケーションオーナーシップへと変貌を遂げました。

上昇気流
ハワイ州産業経済開発観光局の最新のレポートによれば,タイムシェアユニットは,ハワイ州全体で前年より4.5%増加しています。カウアイ島の1,657ユニット(35%)を筆頭に,マウイ島の1,349ユニット(28%),ビッグアイランドの1,035ユニット(22%),オアフ島の714ユニット(15%),モロカイ島の7ユニットと続いています。

このような変貌は一朝一夕に起こったわけではありません。マリオットのKinney氏によれば,ホテル運営からタイムシェア運営に移行するのに,非常に長い年月を費やしたそうです。彼はさらに,「われわれは顧客の意見に耳を傾けました。もし何か必要なものがあれば,ただちに準備しましたし,もしゲストが設備の付加を提案すれば,われわれはそれについて検討しました。」と語っています。

マリオットのハワイで最初のプロジェクトは,リフエにある“統合型の”(バケーションオーナーシップのコンドミニアムとホテルルームが1つの施設に統合された)マリオットカウアイビーチクラブでした。1995年,既存のホテルを改装し,232ユニットを1ベッドルームと2ベッドルームのヴィラに改修しました。ユニットは,1週あたり,1ベッドルームガーデンビュー(約88.3平方メートル)の19,900ドルから2ベッドルームオーシャンフロント(約109.6平方メートル)の45,000ドルで完売しました。

マリオットの次のプロジェクトは,カアナパリのマリオットマウイオーシャンクラブで,同じく“統合型”リゾートでした。1990年代の終わり頃ホテルの大規模な改装が行われ,2000年12月の再開に向けて,部屋の一部が196のヴィラに改修されました。その結果,将来が有望視されたため,マリオットはホテル全体を416室の1ベッドルームと2ベッドルームに改修することを計画しています。建設は販売需要に基づいて段階的に進行中です。現在ほぼ半数のユニットが完成し,残り200ユニット程度が販売需要に応じて建設されています。

次にマリオットは,統合型プロジェクトを“混合利用型”(自社が所有するホテルやその施設の近くに分かれて配置した)バケーションオーナーシップに移行させました。2003年1月にオアフ島のマリオットコオリナビーチクラブ(第1期分は2ベッド/2バスルームの103ユニットからなる)とカウアイ島のマリオットワイオハイビーチクラブ(第1期分は2ベッド/2バスルームの100ユニットからなる)の2つの混合利用型プロジェクトが発表されました。両プロジェクトともさらに段階を追って建設を進める計画があり,ゆくゆくはコオリナで750ユニット,ワイオハイで231ユニットにまで拡張する予定です。

マリオットのバケーションオーナーシップユニットの売り出し開始価格は,1年のどの時期の週を購入するかによって異なりますが,25,000〜64,000ドルで,それに年間費用が600ドルとなっています。年間費用には,運営費(造園,電気,水道などの費用),固定資産税,保険,改修などの費用が含まれています。そして,その金額は通常,オーナー協会が決定します。

さらなる参入
ヒルトンは1990年代の初期にバケーションオーナーシップに参入しましたが,ハワイ市場へは1999年になって初めて乗り出し,ヒルトンハワイアンビレッジビーチリゾートアンドスパのラグーンタワーをバケーションオーナーシップユニットに改築しました。3,600万ドルをかけて2001年1月に245ユニットが完成し,33,000ドルで売りに出されました。その後2年間で70%が売れました。次にヒルトンは,カリアタワーの136室を66ユニットの1ベッドルームと6ユニットのスューディオに改修しました。このプロジェクトは2003年12月20日に完成し,25,000〜47,000ドルで市場に出ています。

Mark Wang氏(ヒルトングランドバケーションクラブ常務取締役)によれば,今年の夏,ビッグアイランドのワイコロアビーチリゾートで,120ユニットの2ベッドルーム/2バスルームからなるコハラヴィラの建設に着工したい考えでした。価格は,30,000ドルくらいで売りに出され,60,000ドルくらいにまで上昇すると予想されています。

スターウッドは1999年までタイムシェア市場に現れていませんでしたが,2001年,マウイ島にウェスティンカアナパリオーシャンリゾートヴィラの着工を開始してからというもの,その遅れを十分に取り戻しました。

David Matheson氏(スターウッドバケーションオーナーシップ広報担当部長)はこう語っています。「ウェスティンカアナパリは,(世界で)唯一最も成功したタイムシェアプロジェクトです。なぜなら,物的生産物として最高級であり,カアナパリビーチの最も美しい場所に位置しているからです。完成前にはすべて売れてしまいました。」

1ベッドルームと2ベッドルームの103ユニット(30,000〜75,000ドル)が,2003年9月の完成を前に完売しました。さらに現在177ユニットが建設中です。「次期工事分も2005年7月の完成を前に完売してしまうでしょう。」とスターウッドバケーションオーナーシップのカアナパリ事業本部長Gregg Lundberg氏は予想しています。

それだけにとどまらず,スターウッドはカウアイ島のプリンスヴィルに不動産を購入しており,そこにどのようなタイムシェアを建設するかを検討しています。

アウトリガーの参入
新しくタイムシェアに乗り出してきたハワイのビッグブランドはアウトリガーです。1年前,フェアフィールドリゾートと協定を結び,アウトリガーはフェアフィールドハワイのタイムシェアを管理運営することになりました。フェアフィールドはアウトリガーがワイキキに所有しているオハナリーフタワーを購入してバケーションオーナーシップに改修し,それをアウトリガーが管理運営することになります。フェアフィールドハワイは,ビッグアイランドにあるロイヤルシークリフやコナハワイアンリゾートを含むプロジェクトで構成されています。

David Carey氏(アウトリガーエンタープライズ代表取締役社長)は,アウトリガーがバケーションオーナーシップに参入するようになった理由をこう話しています。「需要や動向が高まっていくのを見て,静観するよりも参加することに決めたのです。」

彼はまた次のような点にも注意しています。それは,アウトリガーホテルやオハナホテル(アウトリガーの手頃な家族向けの系列)に宿泊し,バケーションオーナーシップを見学したゲスト10人のうち,購入するのはわずか1人か2人しかいないということです。「つまり8人から9人はホテルの顧客として残ることになります。」(Carey氏)

すべての主要ブランドホテルが,バケーションオーナーシップを売り込む際に,自分たちのホテルの顧客基盤を維持することに細心の注意を払っています。

「われわれは,攻撃的な販売方法を用いることでブランドの名前に傷をつけることはできません。われわれはとてもソフトな販売方法をとっています。実際,われわれが最も見込んでいるのは,既にタイムシェアを所有している人たちなのです。」スターウッドのMatheson氏は,過去の押しつけがましいタイムシェアの販売戦術を引き合いに出して,こう語っています。

今のところ売れ行きは好調であるにもかかわらず,(不動産や雇用に見られるような)価格の高騰という問題は生じていません。

「現在,ハワイでは地価が非常に高いのが大きな障害となっています。」とマリオットのKinney氏は認めています。

加えてヒルトンのWang氏は,ハワイでの維持費が米国本土よりも高いことに対して,「われわれは神経をとがらせています。」と語っています。

物価や雇用が高いにもかかわらず,消費者はアロハの地にバケーションオーナーシップを所有したがっています。「顧客満足度が最も高いという報告は常にハワイからです。人々はハワイに来たいと思っています。そして1度訪れると再び戻って来たくなるのです。」とKinney氏は語っています。

「ハワイは季節を問わずバケーションにとてもふさわしく,1年中すばらしいところです。ですからハワイでは,バケーションオーナーシップは強く根づくでしょう。」とWang氏も一致した意見をもっています。現在のところバケーションオーナーシップ市場は活気に満ちています。

「われわれが開拓してきたのは,まだ氷山の一角にすぎないのです。バケーションオーナーシップ業界全体の将来はハワイにあるのです。」と,Matheson氏は語っています。

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